藤沢のパーソナルスタジオは褒めて伸ばす!
2019/10/29
ほめて能力を伸ばす、ピグマリオン効果
【褒られたら伸びるタイプ】が大半
最近、こんな言葉を知りました。
皆さん、こんにちは。Sutudio_MIZUKI代表のmizukiです。
教師に期待をかけられ褒められた生徒はモチベーションが向上し、期待通り
あるいはそれ以上の結果を残すことができました。
このことを心理学的に【ピグマリオン効果】と言います。
反対に、ネガティブな言葉をかけられ続けた生徒は、モチベーションが低下し、
いつまでも成績が上がりませんでした。
このことを【ゴーレム効果】と言います。
ただし、近年の研究ではピグマリオン効果と心理の因果関係は関係ないとされていて
「あなたはやればできるのよ」などと言ってむやみやたらに子供を褒めると、
実力の伴わないナルシストを育てることになりかねません。
特に子供の成績が良くない時は尚更だ、という批判的意見もあります。
褒めてはいけない、ではなく、褒め方が重要ということですね。
他人を褒めるのって難しいですよね。
私はインストラクターとして、誰かに何かを教えることを仕事にしていて、
時々、お客様が不快を抱いて離れてしまったり、なかなか気持ちが伝わらずにすれ違ってしまったり、
成果が出ずに辞めてしまったり、そういうことがあるのですごく考えさせられる内容です。
褒められると成長する。それはとても当たり前のことなのですが、うまくいくときといかない時があります。
今日は私の経験と、反省と、これからちゃんと気を付けてこんな風にしていきたいな、ということをお話ししてみます。
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何かを指導する現場において、成果が出ない、褒められないという時、
その難しい理由を分析してみたことがあります。
私(褒める側)の目線でいえば
①褒める要素より、注意する要素の方が大きい(目立つ)
②褒める気持ちより、伝わらない、相手が理解してくれない、相手に成果が出ないことにイラつく
③何を褒めたらいいかわからない。褒める要素に気付かない
褒められる生徒側の目線でいえば
①要求が多すぎて何をしたらいいかわからない。何から取り組めばいいかわからない。
②要求が難しすぎて、達成できない。拒否する気持ちがある。
③要求が難しすぎる、または要求する教師が厳しすぎて反発心がある。できるけれどやりたくない。
もっと他に理由があるかもしれませんが、大きな原因はこんな感じじゃないでしょうか?
私は飲食店で料理を提供するにあたって、オーナーから毎日とても怒られていて
絶望していた時にその時のメモに、こんなことを書いていました。
Aをやれ、と言われたからチャレンジしたのに、、Bができていない、と怒られた。
仕方なくBに取り組むと、なぜCをやらないのかと怒られた。
AもBもCもできないのに、できて当たり前と接されること。一生懸命チャレンジているのに毎回怒られること。
ダメな奴と決めつけられること。どうせできないと呆れられることがとてもつらかった。
このメモ。最近になって読み返してみて、いろいろな矛盾に気付きます。
褒められたい生徒側の目線で見てみますと。
AもBもCも勉強しなければならない、または身につけなければいけない内容や技術。
ゴールは「言われたことをこなすこと」ではなく「ABCの内容を身に付けること」だったんですね。
だから、やれと言われたり、できてないと怒られたり、なぜやらないのかと叱られるのは当たり前で
達成しなければ褒められるわけないんです。
でも、怒られ続けて私のモチベーションは下がる一方だし、不安やフラストレーションや自信喪失で
その物事の成果ではなく「私の気持ちを分かってよ!」というメンタルな問題にすり替えてしまっていたようです。
そもそも全くできないことへのチャレンジ。できない側としては「これぐらいできるでしょう」というプレッシャーがとても重く
目の前の勉強や努力への労力ではなく、プレッシャーへの対処に力を奪われてしまいます。
教える側としては、勉強や努力に集中させて、成果を出させることが目的なわけですから、
その有効な手段を使わなくてはなりません。
さて、教える側の目線を見てみましょう。
私はこんな経験もしたことがあります。ある生徒さんのお話です。
一生懸命ベリーダンスが上手くなりたいと、私のスタジオに通ってくれていました。
半年ぐらい熱心に通ってくれていましたが、何度練習してもできないステップがあり、
毎週それを少しずつ練習する時間を入れて、少しでも身に付いてくれればと考えていたのですが、
ある日「もうそれはやりたくない」と怒りだしてしまったのです。
基本動作だったので、いろいろなステップのベースとなる動き。
私の感覚から言えば、掛け算と割り算ができなければその後の数学はわからないよね?というような感覚。
急に上手くはなれなくても、少しずつ動かす感覚を身に付けてもらいたいと回数を繰り返すようにしていたのですが、
思っているようにできないということがとても悲しかったようで
「先生は私にできないことを押し付ける」と言って辞めてしまわれました。
他のステップはできるようになったり、工夫して様々な曲を使って振付をやってみたりしたのですが、
基本のステップだったので、指導の途中でやっぱりそこに戻ってしまいます。
なんとか乗り越えられるように様々な練習の仕方や、イメージの仕方を伝えてみたのですが、そういうのがプレッシャーだったみたいです。
彼女は他にも仕事や子育てに悩みがあり、自信喪失になっていました。
本当は、そんなメンタルの回復にダンスがあるはずなんですね。
音楽に身を任せて楽しく踊っていると、気持ちが晴れてリセットされて、自分は大丈夫。また頑張ろう、なんて気持ちになれるはずなんです。
私も、指導の仕方が間違っていたのだととても悩みました。
後から考えてみればやはり、ゴールを見間違えていたようです。
彼女はベリーダンスがうまくなりたいと私のスタジオに通ってくれていましたが、
それ以前に、家庭があり、仕事があり、一生懸命働いてその余暇を自分らしくいい気分で過ごしたいために
ベリーダンスという種目を選んで、貴重な時間を使って私のスタジオに来てくれていました。
確かに、続けていれば上手になりたい、という言葉が出てきますが、
大前提に「自分らしく、いい気分で過ごしたい」気持ちがあるんです。これも当たり前のこと。
褒める、という言葉には『いい気分にさせる』という大きな要素があります。
人はいい気分になれば、視野が広がり、おおらかな気持ちになり、受け入れる許容量も増え、前向きに努力しようという気力が沸いてきます。
その分量は、モチベーションの上げ方は確かに人それぞれですけど
そのやり方の一つに『褒められる』というのは当てはまりますよね。
両方の立場を考えてみて共通なのは
目的を達成したり結果を出したりするために動いていますけど、その前に必ず『感情』が入ります。
気持ちに配慮することが、上手に成果を引き出す指導テクニックだと思うんですね。
お子さんの教育も同じかもしれません。
正しいこと、良いことを指導し、悪いことは訂正し、時には叱らなくてはなりません。
子供の気持ちの根底は、大人からは好かれたいと思っていること、褒められたいと思っていること。
その気持ちの上でプレッシャーや困難に立ち向かって、学習しようとしています。
まずその「頑張ろう」としている姿勢を褒めてあげたいですね。
頑張ろうという意欲があるから指導を仰いで成果を出そうとこちらを見てくれているんです。
そういう気持ちに配慮できるインストラクターでいたいと思います。